【旧約聖書の精髄】旧約内に散りばめられた「救世主」特定の手掛かり

居眠りしている羊(右向き)眠れる羊くん
この記事の内容は、動画でも観れるよ~♪




聖書を信じる羊(右向き)K
【真理探究の旅】
~ 聖書は信じるに値するか? No.11~



  この記事では…… 、
「旧約聖書の中に散りばめられた様々なメシア預言」
について、ご紹介しています。



みなさんは「メタファー」という言葉を耳にしたことがあるでしょうか?


実は、旧約聖書に登場する「メシア預言」の中には、この「メタファー」を用いて示されたものが、いくつかあります。


メタファー(隠喩法・暗喩法)とは?
あるものを、別のものにたとえる語法で、「〇〇のように」等の言葉を用いずにたとえる修辞法の1つ。
ex)グラスが汗をかいている。



今回は、この「メタファー」によるメシア(救世主)の手掛かりや、


”創世記5章に連なった人物名が「メシア預言」になっている!?”、といった興味深い説などの預言を見ていきたいと思います。

気付けば森の姿は一変し、”瑞牆山(みずがきさん)の桃太郎岩” のような大岩がゴロゴロとした、厳かな表情を見せはじめました。


鳥たちのさえずりは静まり、ピンと張り詰めたような冷たい空気が漂っています。


ごらんください、あの数十メートルの高さはあろうかと思われる、苔むした一枚岩を。さぞや、この場所からは、質の良い石が切り出せることでしょう。


さあ、足元に注意しながら、この手つかずの「石切場」を進んでいきましょう。


からだに必要なもの、全部入り。BASE FOOD

※栄養素等表示基準値に基づき、脂質・飽和脂肪酸・n-6系脂肪酸・炭水化物・ナトリウム・熱量を除いて、すべての栄養素で1日分の基準値の1/3以上を含む。

救世主の手掛かり | 旧約聖書に度々登場する「謎の石」の正体とは?

旧約聖書内で預言されたメシアをイメージさせる、巨大な岩石。


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……石???


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うん。旧約聖書を読んでいると、所々で「謎の石」が登場するんだ。それじゃ、実際に見てみよう。



【旧約聖書の預言】退けられた救世主が、神の家の礎石となる


† 家を建てあげる者たちの拒絶したが、
角の要石(かなめいし)となる。
これは、主がなさったこと。
私たちの目には、不思議なことである。

詩篇 118:22~23(King James Version)



この詩篇にある言葉は、イスラエルの民に対して語られたものですから、

”家を建てあげる者たち””イスラエルという国家を建てあげる者たち”、つまりは、”ユダヤにおける指導者たち” のことを指していると解釈できます。



具体的には、

  • パリサイ派(律法遵守に厳格な、ユダヤ教の一派)
  • サドカイ派(霊魂の不滅や天使の存在を否定する 唯物的なユダヤ教一派)
  • 律法学者(モーセ律法の専門家。その多くはパリサイ派に属す)
  • 長老(部族内の年長者や、各町村の有力者などの人たち)



といった、主に「ユダヤ教」の指導者たちのことだと解釈されています。

上記の聖句では、この ”家を建てあげる役目を担っていた者たち” によって退けられた石が、実は「その家の要石」になるのだ、と預言されているわけです。



そして、そのことは「私たち人間の目からすると、とても不思議なことのように見える」というのです。

 要石(かなめいし= keystone)とは? 
レンガ・石などで組み立てたアーチの中央、最上部に差し入れ、他の石を固定する役割を果たす楔形(くさびがた)の石のこと。
参照:広辞苑第六版


要石」という訳語について……
ヘブライ語で「ロシュ・ピナー」= 「角の頭」。King James Versionでは、「the head [stone] of the corner.」となっており、「head stone」には「要石」の他に「礎石」の意味がある。


つまり、この「退けられた石」は、”他の石を固定するキーストーン” であると共に、”建物の基礎部分の中でも特に重要な、隅に据えられた礎石” でもある、ということです。


もう、お分かりかと思いますが、この「拒絶された石」とは「メシア(救世主)」を象徴しているのです。



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では、メシアが「」に喩えられて登場する部分を、もう1ヶ所、見てみよう。



【旧約聖書の預言】石によって砕かれる「像」と全地への広がり


† 鉄も陶土も、青銅も銀も金も共に砕け、夏の打穀場のもみ殻のようになり、風に吹き払われ、跡形もなくなりました。

その像を打ったは大きな山となり、全地に広がったのです。 これが王様の御覧になった夢です。さて、その解釈をいたしましょう。

ダニエル書 2:35~36(旧約聖書 新共同訳)



上記の聖句では、「石」= 「メシア(救世主)」が像を打ち砕き、大きな山となって全地に広がることが預言されています。


しかし、この聖句を理解するには、上記が、どのような文脈で語られたものなのか、すこし、説明が必要かと思います。


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それじゃあ「ダニエル書」に記された、この預言の背景を見てみよう。



【異国の王に啓示された救世主】旧約聖書が記す「巨像の夢」とは?


ダニエルという預言者については、『メシア誕生の時期を預言する、ダニエル書70週の預言』にて1度 触れたので、ここでは割愛しますが、先ほどの聖句は、このダニエルがバビロン王に対して語ったものです。


ある夜、バビロンの王、ネブカドネザルは「不可思議な夢」を見ます。何度か同じ夢を見て不安に思った王は、

  • 占い師
  • 祈祷師
  • まじない師
  • 賢者



などを呼び出して、その夢解きを命じますが、誰も解き明かすことはできません。


そこで白羽の矢が立ったのが、当時、バビロンに捕囚されていた「ダニエル」でした。王が見た夢とは、以下のようなものです。

夢の中に、異常に輝いた1つの巨大な像が現れます。王の前に立つ像は、見る者に恐怖心を抱かせるようなものでした。


その像は…… 、

頭       = 純金
胸と腕     = 銀
腹と腿(もも) = 青銅
すね      = 鉄
足       = 一部は鉄、一部は陶土

でできていました。


すると、1つの「」が人手によらず切り出され、”鉄と陶土でできた足” を打ち砕きます。と同時に、像の他の部分も共に砕け…… 、



と、先ほどの預言へとつながる訳です。


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下の短い動画で、王が見た「巨像」のイメージがつかめるよ~。






【旧約聖書は告げる】やがて成立する世界政府を救世主が瓦解させる


「巨大な像の夢」を詳しく解説しだすと、今回の主題から逸れてしまいますし、また、「終末預言」の知識も必要になってきますので、また別の機会にゆずりますが、

ここでは取りあえず、”鉄と陶土でできた足””やがて世界の終わりに登場する世界統一政府” のことだと、頭の片隅にでも入れておいてください。



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今後、「終末預言シリーズ」も書いていく予定なので、そちらも、ぜひ読んでみてくださいね!



先の預言に登場する「その像を打った石」とは、もちろん、メシア(救世主)のことです。


つまり、先の預言によれば…… 、

メシア(救世主)が将来、”バビロニア帝国の現代版” として成立する「世界統一政府」を打ち砕き、その大いなる権威が全地に広がるようになる、というのです。



現在、キリスト教は「世界最大の宗教」となっており、全世界の3人に1人が、メシアを信じる者たち(=クリスチャン)と言われています


現時点でも、十分「全地に広がっている」と言っても差し支えないように思われますが、終末の「大転換期」の後は、文字通り、神の民が全地に広がり、

”本来、神が意図していた世界の秩序” が、ようやく取り戻されるのです。



救世主の手掛かり | 旧約聖書が示す、恥と嘲りにまみれたメシアの姿

旧約聖書内に預言された「救世主」の象徴でもある、イバラの冠。


† 私の非難を、恥を、不名誉を、あなたはご存知です。私の敵対者たちは、皆、あなたの御前におります。

嘲(あざけ)りは私の心を打ち砕き、私は重苦しさで満ちています。
哀れみを得ようと待ちましたが得られず、慰めてくれる者たちも見いだせませんでした。

彼らは食べ物として私に毒*を与え、渇く私に酢を飲ませました。

詩篇 69:19~21(King James Version)


  「毒」という訳語について…… 
ヘブライ語の原文では、rosh という発音の「苦くて毒のあるハーブ」や「苦味」を意味する単語が使われている。


預言の中には、”ある人物の心情や経験を述べると同時に、メシアに関する預言にもなっている” という「2重写し」のようなタイプのものもあります。


上記は、イスラエルの最盛期を築いた「ダビデ王」の書いた詩ですが、同時にメシア預言にもなっている、と言われている箇所です。


これは、メシア(救世主)が迫害され、人々から非難や嘲りを受けることの預言ですが、


特に最後の21節は、イェシュアが十字架上で、ローマ兵から神経を麻痺させ、感覚を鈍らせる「苦味の混ざった酸いぶどう酒**」を飲まされそうになったこと(マタイによる福音書 27:34)、


その後、残された力を振り絞ってイェシュアが叫んだ際、そばにいた者のひとりが「酸いぶどう酒」を含ませた海綿をもって彼に飲ませようとした場面(マタイ27:48)を彷彿とさせます。

  「海綿」とは?  
スポンジのような骨格をした水生動物で、実際に現代でも、スポンジとして利用されている。


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十字架刑を受ける者の、あまりの苦痛を見かねて、当時ローマ兵たちは囚人に、感覚をマヒさせる「没薬入りの酸いぶどう酒」を飲ませていたんだ。


「没薬」とは「ミルラ」とも呼ばれ、古くから使用されてきた、香料の名を指します。


鎮静・鎮痛効果だけでなく、防腐効果もあることから、ミイラを作る際に用いられていたことでも有名です。余談ですが「ミイラ」の名は、この「ミルラ」という香料の名が語源だとも言われています。

「ミルラ」という言葉は、ヘブライ語、あるいはアラビア語の「苦味」を意味する言葉から来ているとされ、中国語による没薬の、没という文字も、同じく「苦味」を意味しています。実際、没薬(ミルラ)には、強い苦味があるそうです。


マルコによる福音書 15:23では、この「没薬(ミルラ)」を混ぜたぶどう酒を、イェシュアに飲ませようとしたことが記録されています。


このように、ダビデが詠んだ「詩篇69篇」には、救世主として人々から迎え入れられるはずの「メシア」が、恥や嘲りを受け、苦味のあるものと、酸い飲み物が与えられることが預言されているのです。


救世主の手掛かり | 旧約聖書は語る、あなたはその名を知っている!?

「救世主」を啓示した旧約聖書、創世記のページ。


この聖句に関しては、それぞれの訳本によって相反する翻訳がなされており、どちらを採用するかによって解釈も分かれます。場合によっては「メシア預言」ではない可能性もあるので、ご注意ください。


† 誰が天に上り、また降りて来ただろうか。
誰が風をたなごころに集めただろうか。
だれが水を衣のうちに包んだだろうか。
だれが地のすべての限界を堅く定めただろうか。
その名は何か、その子の名は何か。あなたは確かに知っている。

箴言 30:4(旧約聖書/新共同訳)



【旧約聖書が示す救世主】天地創造は、神と〇〇の共同作業!?


メシア預言は、旧約聖書の1番はじめに収められた「創世記」から、最後の「マラキ書」にいたるまで、様々な箇所に散りばめられています。


そして「どの国民から出現するか」「どの部族から出るか」「どの家系から出るか」「いつごろ誕生するか」等々、

徐々に詳しい情報が、ランダムに開示されていく、という形になっています。


同じように、旧約聖書によれば、天地は神によって創られたものだとしていますが、新約の時代* に入ると、


この神による「天地創造」は、御子(みこ = メシア・救世主を指す呼び名)を通して成されたということが、新たに開示されました。


私は、このような話が、「固い食物」 = 「理性では受け入れがたい、荒唐無稽とも思える内容」であることを、十分理解しています。



しかし、想像してみてください。親が子どもの手を取って、一緒に料理をしている姿を。


親は、料理の楽しさを子どもと共有するために、子どもの手を通して、料理を仕上げていくのです。

同様に、神が御子の手を通してこの天地を想像したのは、創造の喜びを我が子と共有するためでした。


ただ、これが「霊的な領域」に関わる事柄であることと、その規模が私たちのキャパシティーを遥かに超えたものであるため、私たちの理解が及ばないのです。



そのことは、旧約聖書の中でも以下のように語られています。

† 神のなさることは、すべて時にかなって美しい。
神はまた、人の心に永遠を与えられた。
しかし人は、神が行われる御業を、
始めから終わりまで見きわめることができない。

コヘレトの言葉 3:11(旧約聖書/新改訳)


私たちは、すべてを知り尽くしている訳ではありません。


「数世紀前の常識」が「現代の常識」とは大きく異なるように、今の私たちには理解できないような事柄が無数にあるはずです。


「 新約の時代」とは?
■「旧約」= 「古い契約」
これは、律法(神の教え)を守れば祝福されるが、破れば呪われるという、「イスラエルの民」と「神」との間で結ばれた契約のこと。
対して「新約」= 「新しい契約」
これは「神が遣わしたメシアを受け入れる者たち」と「神」との間で結ばれた、”イェシュアの犠牲の血” による新しい契約のこと。
つまり「新約の時代」とは、”イェシュアの十字架刑後の、新しい契約の時代” を意味する。



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ちなみに、天地が御子を通して創られたことは、以下の聖書箇所が根拠となっています。



  • ヨハネによる福音書 1:3
  • コロサイの信徒への手紙 1:15~17
  • ヘブル人への手紙 1:2~3



【旧約聖書が示す救世主】待ち続けるユダヤ人と確信するクリスチャン


以上のことから、先ほどの聖句で言われている「その子」とはメシア(救世主)を指していることが分かります。


旧約聖書とは元々、イスラエルの民に与えられた「神の言葉」です。また、神の言葉は、全時代のイスラエルの民に向けて語られたものでもあります。

そのイスラエルに対し、神はここで「その子の名を、あなたは確かに知っている」と言われていますが、現在、ユダヤ人たちは、メシアがまだ来ていないと信じている状態なのです。


にも関わらず、その名前を知っているはずだということは、メシアが ”現代、もしくは過去にいた人物” であり、且つ、”多くの者たちにその名が知れ渡っている” ことを暗示しています。



このことからも、私たちはイェシュアがメシア(救世主)であったことを確信するのです。

 翻訳の相違に関する補足 

この章の冒頭で「相反する翻訳がなされている」と注意喚起しましたが、訳本によっては「あなたはたしかに知っている」の部分が「あなたは知っているのか?」と、疑問形になっており、従ってメシア預言ではなくなります

聖書を信じる羊(右向き)K
これは日本語訳だけでなく、英語訳においても同様の相違が見られます。

ちなみに原文に忠実な訳として信頼されている「King James Version」では、後者の訳が採用されています。

ですので、この「メシア預言」に関しては、”飽くまでも1つの説に過ぎない” というふうに考えていただければと思います。

 

救世主の手掛かり | 旧約聖書に見る、メシア復活の予告

旧約聖書内の預言を思い起こさせる、ハデスにいる救世主。


† あなたは、私の魂をハデス*に置き去りにはせず、
あなたの聖なる者が(地獄の)穴を見ることを、
お許しにはならないからです。

詩篇 16:10(King James Version)



こちらの聖句も、先ほど「旧約聖書が指し示す、恥とあざけりにまみれたメシアの姿」の章で取り上げたものと同様、


ダビデの心情を綴った詩であると同時に、メシア預言にもなっている「2重写し」の聖句であると解釈できます。


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「ハデス」って何??



*ハデスとは?
死後の世界にある、1つの領域を指す聖書では、死後の世界がいくつかの領域、あるいは階層に分かれていることが読み取れる。旧契約の時代(イェシュアの十字架以前)、人はその死後、神を信じる者もそうでない者も、共にこのハデスに下ることになっていた。


  重要な point は……、
「ハデス」は、いわゆる「地獄(ゲヘナ)」とは別の場所であるという事。ちなみに「ハデス」はギリシャ語であり、ヘブライ語(ヘブル語)では「シェオル」と言う。邦訳では「陰府・黄泉(よみ)」などと訳される。



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もともと、
旧約聖書の原本は「ヘブル語 + アラム語」
新約聖書の原本は「ギリシャ語」
で書かれていたんだよ。



まず、上記の聖句に登場する「あなた」とは「神」のことであり、「私」とは「ダビデ」のことであると同時に「メシア」でもあると、解釈できます。


また「あなたの聖なる者」とは、神が遣わす「メシア(救世主)」だと解釈できます。

  補足 】
聖句の中で「穴」と訳した単語は、ヘブライ語の原文では、shachath という発音の「腐敗、破壊、穴、墓」などを意味する単語が使われている。この単語は、旧約聖書において ”獅子を捕らえるための落とし穴” や ”地獄の穴” 等の意味で使われている。


この聖句から、”メシアの魂が、ハデスには置き去りにされないこと” + ”地獄の穴を見ることはないこと”、つまり、メシア(救世主)が死から復活することが読み取れるわけです。



救世主の手掛かり | 旧約聖書の系図には「隠された意味」がある!?

旧約聖書内に登場する、救世主の型であるノアの箱舟。


次に見る「メシア預言」は、Dr.ルークさんの動画にて紹介されていたものです。飽くまでも1つの「説」に過ぎませんが、とても興味深い説なので、ご紹介したいと思います


旧約聖書の創世記5章には「アダム」~「ノアの息子たち」までの血統が記されています。


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ノアは、いわゆる「ノアの方舟」で有名な あの人だよ。



この系図では、13人の名前が登場しますが、ルークさんの動画内で紹介されていた説によると、はじめの「アダム」と、最後の「ノアの息子たち」を除いた人々の名前の意味が以下になるそうです。



名前意味
セト(セツ)備え
エノシュ弱い、致命的、脆い、悲惨
ケナン悲しみ
マハラルエル神は祝福された
イエレド降りてくる
エノク教える、始まる
メトシェラ彼の死の時にそれは来る
レメク嘆き、悲しみ、絶望
ノア新しい希望

       

これを、意味が通じるように繋げて読むと…… 、

「備えられた致命的な悲しみを、祝福の神は降りて来て教える。彼が死ぬ時、嘆きが新たな希望となる」となります。



メシア(救世主)の死に、一体どのような意味があったかについては、今後、詳しく見ていくので、今はピンと来ないかもしれませんが、

もし本当に、それぞれの名前に上記のような意味があるのであれば、確かに「メシア預言」であると言うことができると思います。



その場合、”備えられた致命的な悲しみ” とは、”人類の罪を一身に引き受けるメシアの運命” を指していると解釈できます。


”彼が死ぬ時” の「彼」とは、もちろん「メシア」のことです。

ただ、人名の意味については、あるいは「こじつけ」の可能性も否定できませんので、私なりに調べてみました。



以下は、旧約聖書の原語である「ヘブライ語」では、どのような意味の単語が使われているかを調べられる「STEP」というサイトと、


ヘブライ語に詳しい牧師さんが運営していらっしゃる「牧師の書斎」というサイトにて調べた結果になります。


      スマホの場合、横にスクロールできます。

人名 / 参考サイト 【STEP】 【牧師の書斎】 【ルーク氏の動画】
セト or セツ compensation
= 代償、償い
代わりの子、基礎 備え
エノシュ man = 人 (弱い)人 弱い、致命的
脆い、悲惨
ケナン possession
= 所有、入手
巣を作る
巣篭りをする
悲しみ
マハラルエル praise of God
= 神の賛美
神への賛美 神は祝福された
イエレド descent
= 降下、転落、相続
高い所から下に降りて来る 降りてくる
エノク dedicated
= 献身的な
 一身を捧げた
献げられた者 教える、始まる
メトシェラ man of the dart
= 投げ矢の人
死 + 遣わす
(息子が死ぬ時に神の裁きが来る)
彼の死の時に、それは来る
レメク powerful
= 強い、強力な
強い者、強さ 嘆き、悲しみ、絶望
ノア rest = 休息、安らぎ 安息、休息、慰め 新しい希望



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比べて見ると、一致しているものもあれば、そうでないものもあるようです。




また、念のため、聖書に登場するヘブライ語の名前の「意味」や「語源」について詳しく解説された「ABARIM」というサイトでも調べてみました。


以下が、その結果です。


名前意味
セト(セツ)Appointed(約束された定められた、任命された)
Foundation(土台、礎)
エノシュMan(人)、 Weak(弱い)
Man Frail And Miserable(弱くて惨めな男)
Mortal(致命的な、死ぬべき運命にある)
ケナンComposer(作成者)、 Lamenter(嘆く人、悲しむ人)
マハラルエルPraise Of God(神の讃美)
イエレドDescent(降下)
エノクInaugurated(開始した)、Trained(訓練した)
Dedicated(献身的な、一身をささげた)
メトシェラWhen He Is Dead It Shall Be Sent
(彼が死ぬ時、それは送られるであろう)
Man Of A Javelin(投げ矢の人)
レメクStrong Man(強い人)、Powerful(強力な)
For Humiliation(屈辱のために)
ノアRest(安息、安らぎ)



ちなみに「STEP」 + 「牧師の書斎」 + 「ABARIM」にて調べた意味を土台とし、他の複数のサイトも参考にしつつ、私なりに繋げて読むと…… 、

「(人類の)定められた死ぬべき運命を嘆く者が、神の賛美と共に(地上に)くだる。一身を捧げた者が死ぬ時、強力な安息がもたらされるであろう」



と読めなくもなく、これはこれで「メシア預言」になっていると、私個人は思いました。

  蛇足……、
エノクの息子である「メトシェラ」の名に込められた意味は、
「息子が死ぬ時に神の裁きが来る」
「彼の死の時に、それは来る」
となっていますが、創世記の記述から計算すると、ノアの祖父に当たる、このメトシェラが死んだ時、ちょうど大洪水が起こったことになります。つまり、上記の「神の裁き」「それ」とは大洪水のことであったわけです。このように、彼の名前自体が、預言的なものだったのです。


繰り返しになりますが、これは、飽くまでも1つの説ですので、各人がご自身で判断なさってみてください。



これを「単なるこじつけ」と取るか「メシア預言」と取るか、果たしてあなたの判断は如何に!?


まとめ


  • 旧約聖書においてメシア(救世主)は、たびたび擬人化された「石」として登場し、ユダヤの指導者層に拒絶されることなどが預言されている。

  • バビロン王の見た「巨大な像の夢」を通し、メシアが、やがて成立するとされている「世界統一政府」を瓦解させることが、旧約聖書に預言されている。

  • 預言の中には、”ある人物の心情や経験を述べると同時に、メシア(救世主)に関する預言にもなっている” という「2重写し」のような形のものがある。

  • 旧約聖書の「詩篇」には、メシアの復活を示すような預言が存在する。

  • 創世記5章の「アダムの系図」に登場する人名の意味を繋げると「メシア預言」になっている、という興味深い説がある。



聖書を信じる羊(右向き)K
いかがだったでしょうか?



今回は、”「救世主」特定の手掛かり” と題して、旧約聖書内に散りばめられた「メシア預言」を、仮説も含めてご紹介してみました。

私たちが旅して来た、この「メシア預言の森」も、いよいよ次回で最後となります。


どうか私たちからはぐれてしまうことのないよう、願わくば全ての方が、無事にこの森を通り抜けることができますように。


長い記事を最後まで読んでくださり、ありがとうございました!



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旧約聖書に散りばめられた「救世主」を彷彿とさせる、夜空に散りばめられた無数の星々。
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『私は良い羊飼いです。私は自分の羊たちを知っており、私の羊たちにも知られています。――また私には、この囲いに属していない他の羊たちもいます。私は、彼らも連れて来なければなりません。彼らは私の声に耳を傾けるでしょう。こうして一つの群れ、一人の羊飼いとなるでしょう』                 John 10:14.16(K.J.V + Nagai)


『あなたがたは、迷い出た羊のようでしたが、今や、羊飼いであり、あなたがたの魂の監督者である方のもとへと帰ってきたのです』
                1 Peter 2:25(K.J.V)

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