【真相】ユダヤ人が、世界中で迫害され続けてきた真の理由

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聖書を信じる羊(右向き)K
【真理探究の旅】
~ 聖書は信じるに値するか? No.19 ~


  この記事では……、
「ユダヤ人迫害の歴史と、その真の理由」
について、お伝えしています。



「ユダヤ人って、なんであんなに嫌われてるんだろう?」


歴史に興味がある方をのぞき、おそらく私たち日本人は、彼らが迫害されてきた理由について、ピンとこない方が多いのではないでしょうか?


しかし、この記事を読み終わるころには……、

  • 憎悪
  • 嫉妬
  • 脅威



という「表層的な理由」の他に、

一般の人々にはほとんど知られていない、隠された「真の理由」が存在していたことが分かるでしょう。



それでは、さっそくはじめましょう。


【選民たちの荒れ野 ― senmintachi no areno ―】


すでに飲み水は底をつき、渇ききった口内では、舌がまとわり付くように上顎(うわあご)に張り付いています。


つむじ風に巻き上げられた砂埃の向こうでは、まるで私たちが力尽きるのを待っているかのように、カラスの群れが、しきりに不快な声を発しています。


ご覧ください、あの岩陰から狡猾そうな蛇が、こちらをジッと見つめているのを……。


しかし、おそれることはありません。私たちを滅ぼそうとする者の力よりも、私たちを守らんとする方の力の方が強いからです。


さあ、今は耐え忍び、とにかく歩を前に進めましょう。


からだに必要なもの、全部入り。BASE FOOD

※栄養素等表示基準値に基づき、脂質・飽和脂肪酸・n-6系脂肪酸・炭水化物・ナトリウム・熱量を除いて、すべての栄養素で1日分の基準値の1/3以上を含む。

ユダヤ人たちが歩んできた「迫害の歴史」と「神による保護」

ユダヤ人迫害の象徴とも言える「アウシュビッツ」の6号棟。


ユダヤ人たちが、どのようなあつかいを受けてきたかは、私たち日本人には、あまり想像できないかと思います。


たとえば、彼らはもともと「苗字」を持っていませんでしたが、ヨーロッパの一部のユダヤ人たちは、この「苗字」すらお金を出して買わなければならなかったのです。


それはユダヤ人の登録名簿を作る為であり、強制でした。

「花」や「金属」などの名には高価な値がつけられ、動物名から取ったものなどは安かったそうです。


お金が払えない者には「不名誉な名」や「下品な名」が適当につけられたと言います。


このように理不尽なあつかいをされてきた彼らが、どのような道を歩んできたのか、大まかにではありますが見てみましょう。


ユダヤ人たちが受けてきた、数々の迫害


【B.C(紀元前)1700年ごろ】

ユダヤ人たちの祖である「イスラエル」とその一族は、エジプトに移り住みました。


はじめは優遇されていた彼らでしたが、次第に「奴隷」として扱われるようになります。


この、400年もの隷属状態から民を解放したのが、かの有名な「モーセ」です。


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これは、国家を形成する前のことだけれど、大きな出来事なので取り上げてみました。


居眠りしている羊(左向き)眠れる羊くん
そんな大昔から、ヒドイあつかいを受けてたんだね💧


ここからは、ローマ帝国によってA.D70年に都が陥落し、世界中に離散したあとの歴史になります。



【1290年】

イングランドの国王「エドワード1世」の布告によって、イングランドを追放される。


追放されたユダヤ人の多くは「権利」や「安全」が保証されていたポーランドへと移住した。


1657年に、オリバー・クロムウェルによってこの追放が解除されるまで、実に367年もの間、ユダヤ人たちは、イングランドの地を踏むことが許されなかった。


【14世紀】

世界人口の約22%もの人々が亡くなったとされる「ペスト」が大流行。


このころから、ユダヤ人たちは「ゲットー」と呼ばれる”隔離された居住区”へと、強制的に住まわせられるようになる。



居眠りしている羊(右向き)眠れる羊くん
へ~、「ゲットー」ってナチス・ドイツの時代の、はるか前からあったものだったんだね。


聖書を信じる羊(左向き)K
ひどい話だよね。まるで「バイ菌」あつかい……。



【1391年】

スペインのセビリアで、大規模な「ポグロム(ユダヤ人虐殺)」が発生。


スペイン国内のユダヤ人たちは、キリスト教への改宗を迫られ、拒否した者は追放される。しかし、改宗したとしても「差別」を受け続けた。



【1543年】

プロテスタント運動の祖、マルティン・ルターが反セム主義の論文「ユダヤ人と彼らの嘘について」を上梓。


論文の中で……、

  • シナゴーグの焼き払い
  • ユダヤ人の家を焼き払い、追放
  • ラビによる伝導禁止、背けば処刑
  • ユダヤ人の根絶
  • ユダヤ人の財産没収
  • ユダヤ人を農奴とする勧め



などの、猛烈な「反ユダヤ主義」を提唱。


このルターの書が、ドイツにおけるユダヤ人迫害に、少なからぬ影響を与えたと指摘する見解もあります。


【1609年】

スペイン王フェリペ3世の発令した「モリスコ追放」によって、多くのユダヤ人が、北アフリカへと追放される。


【1648年】

ウクライナで生じた「フメリニツキーの乱」のポグロムにて、大勢のユダヤ人たちが犠牲となる。


【18世紀末】

ナポレオンが、各地の「ゲットー」にいたユダヤ人たちを解放していった。


しかし、それもつかの間、彼が力を失うと再びユダヤ人たちに対する締めつけが強まったため、多くがアメリカ大陸へと逃れた。


【1819年】

ドイツのヴュルツブルクで「ポグロム(ユダヤ人虐殺)」が発生。その後、ドイツ文化圏全域において「ポグロム」が発生する。


【1821年】

ウクライナにて「ポグロム」発生。


【1881~84年】

ロシアで「ポグロム」発生。これは、ロシア政府の「反ユダヤ主義的なプロパガンダ」により、国民を誘導したことが原因で起こった。


【1903~6年】

ロシアで度々「ポグロム」が発生。


【1933年】

国家社会主義ドイツ労働者党(ナチス党)が政権を奪取。


ドイツ国内において「ユダヤ人迫害政策」が、公式に国策として行われはじめる。



【1939年】

「第2次世界大戦」が勃発。ナチスが「ゲットー」を復活させる。



この「ゲットー」では、ユダヤ人であることを示すため、腕に「ダビデの星(六芒星)」を付けさせられ、出入りが禁止された。


星の形をしたマークが「ダビデの星」


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この時代のゲットーは「高い壁」や「有刺鉄線」で囲まれ、逃げ出そうとしたユダヤ人は、射殺されたのだそうです……。




ただ、このようなことは近代に限った話ではなく、例えば1215年、ローマ教皇は「第4回ラテラン会議」にて、ヨーロッパに住む全ユダヤ人に「黄色い帽子」をかぶることや「バッジ」を付けることを命じたりもしています。


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ユダヤ人を迫害した中心にクリスチャンたちがいる、という事実から目を背けてはいけないね。



ナチスの政策によって、多くの「ユダヤ人難民」が生じる中、ソ連は「ユダヤ自治州*」への流入を禁止。



  ユダヤ自治州とは?? 
ソ連(現ロシア)と中国との国境沿いにあり、ユダヤ人たちの自治が認められた地域のこと


そのような時代にあり、外務省の命令に反して、多くのユダヤ人難民に「命のビザ」を発給し助けた「杉原千畝(すぎはらちうね)」は、日本人の鏡だといえます。



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当時のドイツは日本の「同盟国」だもんね💧 スゴイ勇気……。




「大したことをしたわけではない。当然のことをしただけです」

~「東洋のシンドラー」こと、杉原千畝のことば ~



【1938年】

ユダヤ人の「居住地域」や「シナゴーグ」などが襲撃・放火された「水晶の夜」と呼ばれる暴動が、ドイツ各地で起こる。


この事件を機に、ユダヤ人たちへの迫害が、いっそう激しいものとなっていく。


【1942年~】


ユダヤ人たちは、

  • アウシュヴィッツ強制収容所
  • ヘウムノ強制収容所
  • ベウジェツ強制収容所
  • ルブリン強制収容所
  • ソビボル強制収容所
  • トレブリンカ強制収容所



などの収容所へと、送られるようになり、多くのユダヤ人たちが犠牲となる。


ユダヤ人の迫害に使われた、強制収容所内の有刺鉄線。

逃亡を防ぐため、収容所を取り囲む有刺鉄線には「高圧電流」が流されていた


迫害されたユダヤ人たちが、アウシュビッツで使用していたトイレ。

アウシュビッツ強制収容所内の「トイレ」


迫害されたユダヤ人たちが履いていた靴の山。

ひとまとめにされた、ユダヤ人たちの履いていた「靴」


収容所へ到着後、労働力にならないと判断された人々は、シャワーを浴びるのだと聞かされ、まず脱衣場で服を脱がされたそうです。


そして「死の部屋」とも言われる「ガス室」へと入れられ、天井から「チクロンB」という殺虫剤をまかれ、壮絶な最後を遂げたと言われています。 


【1945年~】

戦後、ナチスによる「ホロコースト(大虐殺)*」の実態が明らかになると、ユダヤ人たちに対する同情的な見方が、力を持ちはじめる。



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そういった世論が背景にあって、1948年5月14日の「イスラエル独立宣言」につながっていくんだね。


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うん。もちろん、当時現地に住んでいた「パレスチナ人」や「周辺のアラブ諸国」との激しい軋轢は生じたけれどね。



  *「ホロコースト」とは? 
第2次大戦時に「ナチス・ドイツ」がユダヤ人に対して行った大量虐殺のこと。ユダヤ教で行われていた「全焼の生贄(焼き尽くす捧げもの)」が、もともとの意味。
※ 「ロマ族(ジプシー)」「障害者」「同性愛者」などに対して行われた迫害を含む場合もある。


このようにして、約1900年ぶりに「自分たちの国」を取り戻したユダヤ人たちですが、近年では特に「ユダヤ人が世界を支配しようと企てている」とする説が、よく聞かれます



しかし「ユダヤ人が」と、ひとくくりにするのは、とても乱暴な言い方ではないでしょうか?



ラビである、マービン・トケイヤー氏によれば、上記の主な根拠は、20世紀初頭に流布された「シオンの議定書」にあると指摘しています。


しかし今日、これは「反ユダヤ主義」を政策としていた ”帝政ロシア政府の秘密警察による偽書” であるとするのが定説になっているとのことです。

濡れ衣を着せ、ユダヤ人を悪役に仕立て上げる行為は、長い歴史を通じてなされてきたことです。



ですから先ほどの説は、せめて「権力を手中にした一部の者たちが」とすべきでしょう。


国を失い、迫害されてきたユダヤ人が今なお存続しているという奇跡


前の章で見たように、ユダヤ人たちは長年にわたり「迫害」と「追放」の歴史を歩んできました。


しかも、国をなくした状態でです。


ふつう、祖国を失った民族は、数千年もたてば、移住した土地の人々に同化してしまうものだと思います。



一体なぜ、国を失ったユダヤ人たちは1900年近くもの長きにわたり、多民族と同化することなく、ユダヤ人であり続けることができたのでしょうか?



ラビ、M・トケイヤー氏は言います。

これは、彼らが厳しい「戒律(聖書の教え)」を守って来たからというよりも、厳しい戒律が、むしろこの民を守ってきたと言える、と。



そう、前回の記事でご紹介したような、厳格すぎるとも思えるような「安息日の過ごし方」をはじめ……、

  • 食事に関する戒律。
  • 容姿に関する戒律*。
  • トーラー(聖書)の学び。



などが、ユダヤ人としての独自性を守り、多民族との同化を防いできたというのです。

 * ユダヤ人は顔に傷をつくってはいけないので、ヒゲを剃ることができなかった。ただ、電気シェーバーは許されているのだとか。



神によって与えられた「律法」が、数千年にわたってユダヤ人という存在を守ってきた、これこそ神の奇跡だと言えます。



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”ユダヤ民族に対する聖書預言” を、3つ挙げてみたので、興味のある方は見てみてね。



【ユダヤ人が滅ぶことなく存続し続けることの預言】

主はこう言われる。
太陽を置いて昼の光とし
月と星の軌道を定めて夜の光とし
海をかき立て、波を騒がせる方
その御名は万軍の主。
これらの定めが
わたしの前から退くことがあろうとも、と
主は言われる。
イスラエルの子孫は
永遠に絶えることなく、わたしの民である。
エレミヤ31:35~36(新共同訳)


【ユダヤ人が長い間王を持たずに過ごすが、やがて帰還する預言】

イスラエルの人々は長い間、王も高官もなく、
いけにえも聖なる柱もなく、
エフォドもテラフィムもなく過ごす。
その後、イスラエルの人々は帰って来て、
彼らの神なる主と王ダビデを求め、
終わりの日に、主とその恵みに畏れをもって近づく。
ホセア書 3:4~5(新共同訳)


【ユダヤ民族が、暗黒の道を歩むことの預言】

それゆえ、正義はわたしたちを遠く離れ
恵みの業はわたしたちに追いつかない。
わたしたちは光を望んだが、見よ、闇に閉ざされ
輝きを望んだが、暗黒の中を歩いている。
盲人のように壁を手探りし
目をもたない人のように手探りする。
真昼にも夕暮れ時のようにつまずき
死人のように暗闇に包まれる。
わたしたちは皆、熊のようにうなり
鳩のような声を立てる。
正義を望んだが、それはなかった。
救いを望んだが、わたしたちを遠く去った。
御前に、わたしたちの背きの罪は重く
わたしたち自身の罪が不利な証言をする。
背きの罪はわたしたちと共にあり
わたしたちは自分の咎を知っている。
イザヤ書 59:9~12(新共同訳)



なぜユダヤ人は、世界中でこれほどまでに迫害され続けてきたのか?

ユダヤ人に対する迫害の謎を象徴するかのような、曇り窓に書かれたクエスチョンマーク。


居眠りしている羊(右向き)眠れる羊くん
ユダヤ人の方々が、迫害されてきた理由には……、


  • 表層的(物質 & 感情的)
  • 深層的(霊的)



という、2つの次元の理由があります。以下で、それぞれの理由を詳しく見てみましょう。


ユダヤ人迫害の「表層的な理由」


先ほども少し触れましたが、ユダヤ人に対する世界的な「偏見」と「迫害」には、キリスト教徒たちによる面が大きいという事実があります。

おそらく、ユダヤ人ほど誤解されている民族はないだろう。

これは何といっても、キリスト教徒がキリストの福音*とともにユダヤ人に対する偏見をひろめたからである。

キリスト教徒は、強者だったのであり、強者の声ほど、遠く大きく伝わるのだ。


「トケイヤーのユダヤ格言集」 ラビ・M・トケイヤー 三笠書房


  福音とは?? 
= 祝福の音信。数千年にわたり、聖書で預言されてきた「メシア」が、ついに到来したという知らせのこと


ヨーロッパには「キリスト教国」が多いですから、ユダヤ人たちの祖先が「メシア」を十字架につけたことに対する「憎悪」が、迫害の根底にあるわけです。



また、ユダヤ人は「強欲」で「金銭に汚い」という偏見が、広く持たれていますが、これは特に、シェークスピアの『ベニスの商人』による影響が大きいと言われています(話中にそのようなキャラが登場するため)。

トケイヤー氏いわく、ユダヤ人はシェークスピアが生まれる前に、イギリスから既に追放されていたため、彼が生きた時代にユダヤ人は居なかったと考えられる


それゆえ、シェークスピアは、ユダヤ人に対する偏見を信じていたのだろうと指摘しています。


ちなみに、ご存知の方も多いかもしれませんが「為替*」や「銀行制度」を作ったのは、ユダヤ人です。


  為替(かわせ)とは?? 
「金銀」や「お金」の送金を、手形・小切手・証書によって処理する方法。直接、現金を送る「リスク」や「手間」を避けることができる。


紀元70年にイスラエルを追われた後、ヨーロッパへと離散したユダヤ人たちは、農民になることができませんでした。


なぜなら、中世ヨーロッパでは、ユダヤ人が土地を所有することを法律によって禁じていたからです。

また、店舗を持っての商売も制限されており、製造業者の組合である「ギルド」に入ることも禁じられていたので、製造業にも就けなかったため、ほぼ、商人になるしか道がありませんでした


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ちなみに、ユダヤ人の男性は12歳になると「聖書」が読めなければならなかったため、全員字が読め、教育水準も高かったそうです。



それに対し「識字率」も「教育水準」も低かったヨーロッパの商人たちは、当然、ユダヤ人の商人たちに勝つことが難しかったわけです。



その結果、彼らは領主をそそのかして「ユダヤ人の財産」を没収したり、


商売で勝てない理由を「ユダヤ人たちが狡猾(こうかつ)だから」という風に決めつけたのだと、トケイヤー氏は指摘しています。

そして、比較的多くのユダヤ人が、平均よりも「裕福な階層」にいるのは、 ”彼らが狡猾だから” なのではなく「勤勉な民族性」と「高い教育」の結果なのだとしています。



このように、ユダヤ人たちが迫害されてきた背景には「表層的な理由」として、彼らに対する「嫉妬」や「脅威」があったのです。



ユダヤ人は知能が高く、商売上手で、したたかな性格をしています。


彼らは祖国を失ったあとも他の国に同化することなく、強い民族意識を持って存続してきました。

そのため、優秀過ぎる彼らに「嫉妬」するとともに、その存在に「脅威」を感じてきたことから、長年、あらゆる民族に迫害されてきたと考えられます。



【まとめ】ユダヤ人迫害の「表層的な理由」

  • 無実のメシア(イェシュア)を十字架刑にしたことに対する「憎悪
  • 社会的弱者にも関わらず自分たちよりも金を持っている、ということに対する「嫉妬
  • 優れた彼らに「顧客 & 仕事」を奪われるんじゃないかという「脅威



ユダヤ人迫害の「真の理由」


今、見てきたような「表層的な理由」から、特にヨーロッパにおいて、ユダヤ人たちが迫害されてきた理由が、あるていどまでは理解できるかと思います。


しかし、そうした理由だけで、民族そのものを「根絶やし」にしようとまでする行為が説明できるでしょうか?



ナチスが行った政策は、ユダヤ人を文字通り絶滅させるためのものでした。


なぜ、絶滅までさせる必要があるのでょう?
祖先に対する「憎悪」や「嫉妬」「脅威」だけでは説明がつかないと思います。

実は「表層的な理由」の奥には「霊的な真の理由」があるのです。


この理由を考慮しなければ、ユダヤ人が受けてきた「迫害」と、


迫害にも関わらず存続し続け、そればかりか国家まで再建してしまったという事実は、ほとんど「謎」と言えるでしょう。



この謎を解くカギは「メシア」にあります。



「メシア??」という方は、以下を参考になさってみてください。

参考:『聖書とは、ひとことで言えば「メシアについての書物」である』


「メシア」は、本来、神が意図した世界とは真逆の、メチャクチャになってしまった今の世界を立て直す人物であると同時に、


”悪い霊的な存在”の支配を終わらせ、彼らにその「報い」を与える人物でもあることが、聖書では預言されています。


「メシア」が来ることを何としてでも阻みたい、と彼らは考えています。



「メシア」が来れば、自分たちの存在が脅かされることを知っているからです。

そして、およそ2500年前に記された「ゼカリヤ書」の12~14章では、ユダヤ人たちが、”かつて自分たちが刺し貫いたあの人物”こそが「メシア」であったことを悟り、民族的な悔い改めが生じること



また、諸国の民がエルサレムに攻め込み……、

  • 家が略奪され
  • 女性たちは強姦され
  • 都の半ばは捕囚となって連れて行かれる


その時に、都の東にある「オリーブ山」へと、メシアが降り立つことが預言されてもいます。


つまり「メシア」が来るためには、悔い改める存在であり、他国によって蹂躙(じゅうりん)されると預言されている「ユダヤ人」が、存在している必要があるわけです。



逆に言えば「ユダヤ人」が存続していなかったら、この預言は成就し得ず、メシアの再来も起こり得ないことになります。


だからこそ、”悪い霊的な存在”たちは「ユダヤ人」を根絶やしにしようと、歴史を通して、あの手この手で必死になって彼らに攻撃を仕掛けてきたのです。


そして、その思惑はいつも神によって打ち砕かれ、ユダヤ人たちは今日まで守られてきたわけです。


居眠りしている羊(右向き)眠れる羊くん
でも、神に守られてるなら、何で「ホロコースト」みたいなことが……。



ピラトが、「では、メシアといわれているイエスの方は、どうしたらよいか」と言うと、皆は、「十字架につけろ」と言った。

ピラトは、「いったいどんな悪事を働いたというのか」と言ったが、群衆はますます激しく、「十字架につけろ」と叫び続けた。

ピラトは、それ以上言っても無駄なばかりか、かえって騒動が起こりそうなのを見て、水を持って来させ、群衆の前で手を洗って言った。「この人の血について、わたしには責任がない。お前たちの問題だ。

民はこぞって答えた。「その血の責任は、我々と子孫にある。

そこで、ピラトはバラバを釈放し、イエスを鞭打ってから、十字架につけるために引き渡した。


マタイによる福音書 27:23~26(新共同訳)



これは、ローマ帝国の総督「ピラト」と、ユダヤ人たちのやり取りの場面です。


イェシュア(イエス)は無実でした。ピラトもそのことに気づいていましたが、ユダヤ教の指導者たちや、ユダヤ人の民衆を思いとどまらせることはできませんでした。


そして彼らは、その無実の(しかもメシアの)「血の責任は、我々と子孫にある」という宣言までしてしまったのです。


”まいた種は刈り取らなければならない”というのが、神が定めた法則です。


ユダヤ人は、神の手によって確かに守られていますが、メシアを十字架につけてしまったことの「報い」は、長く、困難な歴史を通して、刈り取らねばならなかったのです。



ここまでの話を読んで、


「悪い霊的な存在!? おとぎ話でもあるまいし、バカバカしい……」


と、ほとんどの方が思われるでしょう。しかし、この世は「霊的な戦場」とも言える場所であり、


あなたが信じる・信じないに関わらず、不可避的に、この「スピリチュアルな戦い」に巻き込まれているのが実態なのです。


そのような視点に立ってこそ、人生における ”ほとんど謎とも言える困難” にも、説明がつくのです。


関連:『人生とはスピリチュアルな戦いである。究極的には誰も助けてはくれない』


このユダヤ民族が、これほど長い年月の間存続し、しかもつねに悲惨であるのは、驚くべきことであり、格別の注意を払って考察する価値がある。

イエス・キリストの証拠となるためには、この双方が必要だったからだ。つまり、彼の証拠となるために存続すること、および彼を十字架にかけた咎(とが)のために悲惨であること。

そして悲惨であることと存続することとは矛盾するが、それでもこの民族は、その悲惨な境遇にもかかわらずつねに存続しつづけている。


『パンセ(上)』  パスカル 著 塩川徹也 訳 岩波文庫



まとめ


  • 度重なる「迫害」を受けてきたユダヤ人が、こんにちでも存続し続けていること自体が「神の奇跡」だと言える。

  • 約1900年もの間、国を失っていたユダヤ人が、その民族性を保てたのは、神から与えられた「律法(聖書の教え)」があったからである。

  • ユダヤ人が迫害を受けてきた表層的な理由は「憎悪」「嫉妬」「脅威」である。

  • ユダヤ人が迫害を受けてきた真の理由は「メシアの再来を阻むため」&「血の責任を子孫が負う」という、スピリチュアルな理由である。



いかがだったでしょうか?


今回は、ユダヤ人が迫害され続けてきた「理由」について、見てきました。


「神に選ばれた民」とも称される彼らが、執拗なまでに迫害されきた歴史を真に理解するためには、スピリチュアルな視点が不可欠です。


この記事が、ユダヤ人に対する「偏見」を取り除く一助となれば幸いです。


長い記事を最後まで読んでくださり、ありがとうございました!

※ 【この記事の参考文献 & サイト】
・「トケイヤーのユダヤ格言集」 ラビ・M・トケイヤー 三笠書房
・Wikipedia



居眠りしている羊(右向き)眠れる羊くん
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『あなたがたは、迷い出た羊のようでしたが、今や、羊飼いであり、あなたがたの魂の監督者である方のもとへと帰ってきたのです』
                1 Peter 2:25(K.J.V)

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